パスポート等をすられた盗難時の手続きと、海外旅行保険

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パスポート等をすられた盗難時の手続きと、海外旅行保険

海外では、どんな国にいても持ち物には気を付けたほうがいいのですが、それでも盗難やスリにあってしまうことがあります。私も一度だけ友人がスリの被害にあった経験があり、一緒に警察や大使館にいきました。


その国は、日本のガイドブックには「安全な国」と書かれていたのですが、やっぱり観光客にとって安全な国などないのです。くれぐれも注意して、でももしスリや盗難にあってしまったら、ひとつずつ、すべきことをクリアしていくことが大事。


すべきこととは、大抵の場合、
(1)大使館に連絡
 (必要書類、開館時間、発行日数、手数料の金額、アクセスなど確認)
(2)戸籍謄本の取り寄せ準備
(3)警察に行き、被害届けを作ってもらう
(4)写真をどこかに撮りに行く
(5)書類(2)(3)(4)が全て揃ったら現金(手数料)をもって大使館に行く
(6)大使館で必要書類を書いて申請
(7)パスポートを受け取る

警察への被害届と、海外旅行保険の補償


もしクレジットカードも一緒に取られたら、まずすぐにカード会社に連絡して停止してもらいます。パスポートは、再発行してもらわないと日本に帰れないので、大使館などで手続きが必要になります。


どちらにしても被害にあったら、すぐに警察に届け、被害届の書類を作ってもらい、その書類あるいは届けの番号をもらいます。多くの場合、それがないとパスポート再発行ができないので、すぐに警察に行って作ってもらうことが大事です。また海外旅行保険などに届けをだすときのために、被害届のコピーをとっておくと便利です。


海外旅行保険やクレジットカードについている保険などには、盗難の場合の補償がありますが、現金に対しては補償しません。盗られたバッグなど物品に対しては、時価(買った時の金額ではなく、それが今いくらの価値があるか)の金額で補償するというのが、一般的な保険のようです。


でも、パスポート再発行にかかった交通費や延長のホテル代なども、保険でカバーしてくれるので、領収書(コピーではないもの)などはしっかり保存しておきましょう。(ただ補償には上限があるので全額補償されるとは限りません)いずれにしても保険会社にも連絡し、必要書類を確認しておきます。


ひとり旅の場合、盗難にあって現金もカードも全てなくなったら大変なので、現金は2つに分け、また複数カードがあるなら別々の場所に入れて、行動したほうが賢明です。

パスポート再発行に必要な書類


とにかくパスポートがないと、その国から出られません。その国の日本大使館にすぐにパスポート紛失を連絡し、大使館が開いている時間、大使館の場所、必要書類を聞きます。海外の大使館は、朝10:00~12:00 午後2:00~4:00までしか対応してくれないところもあります。気を付けましょう。


再発行に必要な書類は、多くの場合、
・警察が作った被害届け(書類か、番号)
 (イギリスの場合は、大使館で被害内容を聞く)
・写真 2枚
・戸籍謄本1通 (戸籍の入った住民票でいいところもあります)
・手数料(その国の通貨で、現金)
書類を持って大使館に行き、そこで再発行申請書を書いて提出します。


必要書類の中でいちばん面倒なのが、戸籍謄本(あるいは本籍地の入った住民票)です。日本にいる家族や友人などに頼んでとってもらいFAXしてもらうことになりますが、代理人としてとってもらうので「代理人委託書」を持って、役所に行ってもらわないといけません。(「委託書類」も、こちらで作ってFAXすることになります)


戸籍謄本はとってから6か月以内のものなら有効なので、旅行前に自分でとって持参しておくと、こういうときには助かります。


手数料は、国により違いますが、日本でパスポートを発行してもらたときと同じぐらいか若干安い金額です。10年ものなら12000円ぐらい~16000円ぐらい、5年ものなら8000円ぐらい~11000円ぐらい。現地通貨で、現金で支払います。


パスポート発行には、申し込んでから5営業日ぐらいかかると言われますが、でも友人が経験したときには、即日発行してくれました。これも、国によって違うのでしょうか。

パスポートではなく、「渡航書」を申請する方法


もし戸籍謄本を用意するのが大変だという場合、運転免許証など国籍が確認できるものさえあれば、帰国するためだけの「渡航書」を発行してもらうという方法もあります。


この場合、他の国に寄ることができず、まっすぐに日本に帰らないといけません。また、次の海外旅行時には、再度パスポートを日本で作る必要があります。


「渡航書」の申請に必要な書類は
・運転免許証など、国籍の分かるもの
・写真 2枚
・帰国の航空券や旅行日程表など、帰ることを証明できるもの
・手数料(現地通貨・現金で、日本円にして約2000円ぐらい)


渡航書の有効期間は、発行してから1週間~10日程度なので、帰国のタイミングにも注意が必要です。

旅行で、注意しておきたいこと


もしパスポートを紛失した場合に備えて、
・6か月以内の戸籍謄本 1通
・写真2枚
・予備の現金
を、持っていければ万全です。あるいは、運転免許証も。これらは、パスポートとは別のところに入れておきましょう。


パスポート再発行にもお金が必要ですし、ひとり旅の場合は、カードや現金の保管に本当に注意しましょう。安全と言われる国でも、観光客は狙われやすいので、安全な国はないと思って行動したほうがいいですね。